育児を理由に労働者が不当な扱いを受けることは「育児ハラスメント」なので、声を上げて処遇を改善してもらう必要があります。
ですが、賢い上司や会社は直接的な言葉や行動に出ることはありません。
はっきりとした証拠がないので、声を上げにくい状況に追い込まれます。
つまり、ハラスメントがグレーゾーンであるほど解決への道が困難になります。
- 育児ハラスメントの基準がわからない
- 社内の誰に相談しても解決できない
私はグレーゾーンの育児ハラスメントが原因で適応障害を発症しました。
会社に相談しても解決できず、とても辛い思いをしました。
\ 解決方法 /
- 現状を我慢せずに、ハラスメント相談窓口に連絡を取る
- ハラスメント相談窓口は、会社外の組織を選ばないと機能しずらい
ワーママは会社に対して負い目を感じていることが多く、不当な労働環境に対し、声を上げにくいと思います。
ですが、私のように心の病気になってしまうと働くことさえ難しくなってしまいます。
匿名での相談も可能なので、限界を迎える前にまずは相談してください。
ハラスメントの相談先
ハラスメントの相談先は大きく3つに分けられます。
- 会社内部の相談窓口
- 会社が委託している外部の相談窓口
- 公共の相談機関
会社内部の相談窓口
会社の内部にハラスメント相談先が設置されている企業も多いと思います。
会社内部の相談窓口を利用する場合、事前に公正性と中立性が保たれているか確認しておきたいです。
- 匿名相談が可能か
- 担当者の力量はどうか
トラブル防止のために匿名で相談したいと思いますが、内部の相談先では難しいことも。
大企業なら可能かもしれませんが、中小企業だとたとえ匿名相談をしても内容で誰のことかばれてしまいますよね。
また、企業内の人物が相談窓口の担当だった場合、専門的に勉強していない場合が多く、会社の風習やその人自身の個人的な考えで結論を出されてしまいます。
育休取得について、会社の先輩からしつこく嫌みを言われたので相談しました。
そしたら「働いていく上では、聞き流すことも大切ですよ」と言われて終了です。
会社が委託している外部の相談窓口
会社が委託している外部の相談窓口がないか確認してください。
もしある場合は、理想的な相談先なのですぐに相談しましょう。
会社内部の相談先ではうやむやにされがちな問題も、外部機関は専門的に調査・対応してくれます。
会社側の対応も全く違います。
同じ内容の話を個人がしても全く聞き耳をたてない相談も、機関側から指摘されるときちんと対応します。
もちろん匿名相談も可能です。
公共の相談機関
ハラスメントに対する公共の相談窓口は多くありません。
厚生労働省委託事業も話を聞いてもらうだけならできますが、解決策を提示してくれるわけではないので労働局に相談するのが一番の近道となります。
厚生労働省委託事業 ハラスメント悩み相談室
「ハラスメント悩み相談室」は、職場でのセクシュアルハラスメント、妊娠・出産等に関するハラスメント、パワーハラスメントのことで悩んでいる方・お困りの方などからの相談窓口です
ハラスメント悩み相談室。職場のハラスメントでお悩みの方へ (mhlw.go.jp)
医療行為にあたる内容、並びに労災認定、法違反か、ハラスメントか否かの判断はできないそうです。
相談する意味ある?
都道府県労働局雇用環境・均等部(室)
都道府県労働局雇用環境・均等部(室)では、労働者と事業主との間で、男女均等取扱い、育児・介護休業、パートタイム労働者・有期雇用労働者の雇用管理、職場におけるパワーハラスメント等について民事上のトラブルが生じた場合、解決に向けた援助を行っています。
職場でのトラブル解決の援助を求める方へ|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
結局、労働局に相談するのが一番近道ですね
育児ハラスメントの例
厚生労働省ではハラスメントの例として、下記のような説明をしています。
妊娠・出産、育児休業・介護休業等に関するハラスメント
「職場」において行われる上司・同僚からの言動(妊娠・出産したこと、育児介護休業等の利用に関する言動)により、妊娠・出産した「女性労働者」や育児介護休業等を申出・取得した「男女労働者」等の就業環境が害されることをいいます。
ハラスメント悩み相談室。妊娠・出産、育児休業・介護休業等に関するハラスメント (mhlw.go.jp)
- 上司に妊娠を報告したら、代わりの人を雇うので早めに辞めてもらいたいと言われた
- 育児休業について上司に相談したら、昇給はないと思えと言われた
- 育児短時間勤務をしていたら、同僚から「忙しい時期に、ひとりだけ早く帰るなんて許せない」と繰り返し言われ、精神的に苦痛である
かなりわかりやすい事例しかない!
現実はもっと悪質でわかりにくいんです!
育児ハラスメントなの?と迷った体験
下記は実際に私が体験した悩みです
- 育児休業が明けてフルタイムで元の職場に復職
- 産前の仕事は他の人がやっていて、毎日仕事が少なすぎてどうしていいか分からない
- 上司や人事に相談したが「まだ復職したばかりだから焦らないで」と諭される
- 同僚に相談すると「働かなくても給料もらえてうらやましい」と言われる
辛いのに誰もまともに聞いてくれない。
もちろん、仕事を与えないことで精神的に追い詰めるという行為がハラスメントに該当するという認識はありました。
ただ、それでも育児ハラスメントか迷ってしまったのは上司や人事に相談した際に「思いやり」を前面に出されたこととワーママのため全力で働けない後ろめたさがあったためです。
ごまかしながら通勤していましたが、ある日会社に出勤することができなくなりました。
一人で迷っていないで、適切な窓口に相談しておけば適応障害を防げた可能性も。
会社が嫌いになったときは転職も考えて
グレーゾーンのハラスメントを立証するのはほぼ不可能です。
私は適応障害という診断までつきましたが、ハラスメントを立証することは難しいと判断し退職しました。
今だから言えることは、追い詰められる前に転職しておけばよかったです。
ワーママの転職は難しいですが、追い詰められて病気になると転職はさらに難しくなります。
「この会社、もう来たくないな」と思ったときが転職活動を始める機会です。
コメント